2007年04月07日

「徳川慶喜」

☆徳川慶喜 【NHK大河ドラマ】

徳川慶喜(とくがわよしのぶ)は、NHKが1998年1月4日〜12月13日に放送した大河ドラマである。原作は司馬遼太郎、主演は本木雅弘。


☆概要

第37作大河ドラマ。原作は1960年代に執筆された短編小説『最後の将軍-徳川慶喜-』。幕末を扱ったのは、同じ司馬遼太郎原作で1990年放送の『翔ぶが如く』以来。主演の本木雅弘は91年の『太平記』の出演以来で、二度目の出演にしての主役抜擢。脚本は『武田信玄』(88年)や『信長』(92年)などを手がけた田向正健。

江戸幕府の15代将軍徳川慶喜が主人公で、主に幕府側の視点から幕末の政治劇を描く。渋沢栄一『徳川慶喜公伝』を元に大幅な脚色が行われ、坂本龍馬が登場しないなどの特色がある。ナレーションを担当したのは新門辰五郎の妻れん(架空人物)役の大原麗子、彼女が当時を回顧する体で物語を進めていた。そのため慶喜を「ケイキさん」と呼んだり「後から判ったことなんだけど」「ここだけの話なんだけど」といったフレーズがよく用いられた。

菅原文太・若尾文子・杉良太郎・佐藤慶らのベテラン俳優の他、石田ひかり・深津絵里らの若手俳優を起用し、人気確保に努め、また架空人物のエピソードや多面的表現を盛り込むなどした。しかし、幕末の対立構造の複雑さや、主人公の慶喜の動きの乏しさ、そして架空人物の存在意義の少なさなどから、視聴率は伸び悩んだと指摘される。その一方、放送前はアイドル出身ということで年配の視聴者などから色眼鏡で見られた主演の本木に対しては、クールで聡明、策謀にも長けた慶喜を見事に表現するその演技に好評価が集まった。

慶喜が大政奉還を行い江戸で謹慎にはいるところで物語は終わり、明治になってから趣味に耽溺した生活を送った後半生や、晩年に名誉回復し公爵になったことなどは全く話に盛り込まれなかった(明治後の慶喜が記念写真を撮るシーンが最後のシーンであった)。

また、実在の慶喜の孫である宣仁親王妃喜久子がロケの見学に訪れ、主演の本木を質問攻めにしたことも話題になった。

これ以前の1995年12月17日に放送された「さればでござる・全て見せます大河ドラマ」という特別番組の中で、「徳川慶喜の生涯をドラマ化して欲しい」という視聴者のメッセージが伝えられていた。

昭和50年代以降の大河ドラマの中で、地上波・CS放送等での再放送がされていない数少ない作品の一つであり、VHSビデオ化やDVD化もされていないなど放送後の扱いがあまりよくない。また普通大河ドラマの総集編は放送年の年末に放送されるのが恒例だが、この作品に限っては翌年(1999年)の4月という半端な時期に放送された。


☆あらすじ

水戸藩主・徳川斉昭の七男として産まれた七郎麿(後の慶喜)は斉昭による徹底した英才教育によりたくましく育ち、11歳の時、12代将軍・家慶の推薦によって徳川御三卿・一橋家を相続する。1853年の黒船来航により日本中が騒然とする中、慶喜は幕閣の期待を一心に集め、13代将軍・家定の後継として候補に上がる。しかしある一人の男の出現により、慶喜の人生は激変した。大老・井伊直弼である。


☆スタッフ

原作:司馬遼太郎「最後の将軍-徳川慶喜-」より
脚本:田向正健
音楽:湯浅譲二
演出:放送日程に記載
テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
テーマ音楽指揮:岩城宏之
語り:大原麗子


☆出演

徳川将軍家・水戸徳川家

徳川慶喜:若葉竜也→崎本大海→本木雅弘
徳川美賀:石田ひかり
徳川斉昭:菅原文太
貞芳院(斉昭夫人・有栖川宮織仁親王女・登美宮吉子女王):若尾文子
徳川慶篤:笹川謙→内野聖陽
徳川昭武:中村橋之助(獅子の時代の映像流用)
徳信院(一橋徳川家・徳川慶壽夫人、慶喜の義母):鶴田真由
徳川家慶:鈴木瑞穂
徳川家定:大出真也
天璋院:深津絵里
徳川家茂:木田健太→水橋研二→進藤健太郎
和宮:小橋めぐみ
観行院(和宮生母・橋本経子):山本陽子
田安亀之助:鎌田佳裕


徳川慶喜側近

平岡円四郎:新井康弘
土岐朝義:小野武彦
西周:小日向文世
原市之進:山口祐一郎
梅沢孫太郎:中原丈雄
川村恵十郎:康すおん
松平近韶:田山涼成
倉石佐衛門:佐藤淳


幕閣

井伊直弼:杉良太郎
酒井忠績:御友公喜
阿部正弘:大橋吾郎
阿部正外:小川隆市
久世広周:江上雅彦→大和田伸也
小笠原長行:若松武史
脇坂安宅:佐々木功
堀田正睦:有川博
間部詮勝:石井愃一
内藤信思:真実一路
松平乗全:内山森彦
松平宗秀:坂西良太
松平康英:武発史朗
松平忠固:吾羽七朗
松平乗謨:小栗健伸
松平信義:博多章敬
水野忠精:赤羽秀之
稲葉正邦:井上倫宏
稲葉正巳:勝光徳
板倉勝静:小林宏史
本多忠民:森下哲夫
諏訪忠誠:鹿内孝
牧野忠恭:樋浦勉
牧野忠雅:堀内正美
井上正直:丹治大吾
安藤信正:佐々木敏
太田資始:村上幹夫


諸大名

松平慶永:林隆三
松平容保:畠中洋
松平定敬:渡辺穣
伊達宗城:大門正明
徳川慶勝:野村祐人
徳川茂栄:石丸謙二郎
山内容堂:塩屋俊
島津斉彬:立川三貴
島津忠義:田代泰司→佐藤旭
島津久光:江守徹
酒井忠義:矢島健一
立花種恭:伊丹幸雄
松前崇広:山内としお
毛利敬親:仲恭司
毛利元徳:天間信紘
浅野長勲:岸本光正
有馬道純:梁瀬哲


幕臣

川路聖謨:勝部演之
勝海舟:坂東三津五郎(当時・坂東八十助)
山岡鉄太郎:伊武雅刀
岩瀬忠震:冨家規政
永井尚志:阿部雅彦→早川純一
近藤勇:勝野洋
土方歳三:橋爪淳
沖田総司:小澤征悦
井上清直:河西健司
岡部長常:坂部文昭
井戸覚弘:大林丈史
大久保一翁:石坂重二
土岐頼徳:山崎猛
男谷信友:横尾三郎
杉浦正一郎:野仲功


各藩藩士

永原帯刀:佐藤慶
西郷吉之助:渡辺徹
大久保利通:池田成志
小松帯刀:安藤一夫
藤田小四郎:田辺誠一
藤田東湖:渡辺裕之
安島帯刀:井田州彦
武田耕雲斎:金内喜久夫
会沢正志斎:飯沼慧
中根雪江:石立鉄男
横井小楠:高橋長英
宮部鼎蔵:冷泉公裕
桂小五郎:黒田アーサー
吉田寅次郎:俊藤光利
久坂玄瑞:小井塚登
吉田稔麿:加納詞桂章
品川弥二郎:佐藤壱史
後藤象二郎:小木茂光
佐久間象山:秋間登
真木和泉:山口嘉三
鈴木石見守:頭師孝雄
田丸稲之衛門:田口計
佐藤図書:中西良太
市川三左衛門:川辺久造
鵜飼吉左衛門:村松克巳


皇室・公家

孝明天皇:花柳錦之輔
睦仁親王:安藤一平
有栖川宮熾仁親王:佐藤せつじ
中川宮朝彦親王:近藤誠人→木下浩之
山階宮晃親王:井鍋信治
岩倉具視:寺脇康文
鷹司政通:宝田明
鷹司清子:有馬稲子
九条尚忠:森山周一郎
大原重徳:岡村喬生
鷹司輔熙:北見敏之
九条幸経:稲葉暢貴
姉小路公知:大沢健
正親町三条実愛:森田順平
三条実美:宇津木真
中山忠能:真夏竜
近衛忠房:渡辺規生→小倉雄三
島田左近:竹本孝之
二条斉敬:小林勝也
中御門経之:横尾三郎


各国公使

マシュー・ペリー:ジェームズ・バワーズ(声:岸野一彦)
タウンゼント・ハリス:トム・キロー
ヘンリー・ヒュースケン:マーティン・スロット
ハリー・パークス:ダン・レショー(声:小川真司)
アーネスト・サトウ:コリン・リーチ
レオン・ロッシュ:ユベール・ジョアニアン(声:青野武)
ラザフォード・オールコック:ケン・マクドナルド


その他

新門辰五郎:堺正章
れん:大原麗子(ナレーションも担当。作中では武蔵国生麦の旅籠屋出身で、名前が「れん」とされているが、史実の辰五郎の妻は江戸の町火消「を組」の頭領・町田仁右衛門の娘で、名前も「錦(きぬ)」である)
よし:三國純楓→清水美砂
瀧山:佐々木すみ江
池田屋主人:加藤治


架空人物

ガンツム:山下真司
たみ:水野真紀
みよ:一色紗英
村田新三郎:泉本央→内野謙太→藤木直人
早川重吉:江藤潤
カンヌキ:肥後克広(ダチョウ倶楽部)
半次:上島竜兵(ダチョウ倶楽部)
義経:寺門ジモン(ダチョウ倶楽部)
さくら:小林美香→野村知沙→池脇千鶴→田中伸子
中山五郎左衛門:藤岡琢也
寺岡勘十郎:柴俊夫
松島:岸田今日子
幸吉:沼田爆
銀次:増田由紀夫
与兵衛:岡本信人
高部:園佳也子
とき:三條美紀
若衆:金子貴俊
護衛の侍:檀臣幸
仲居:山崎和佳奈


☆放送

放送日程

放送回 放送日 題 演出 視聴率(ビデオリサーチ調べ)
第1回 1998年1月4日 母の不在 富沢正幸 24.4%
第2回 1998年1月11日 新しい母 富沢正幸 27.5%
第3回 1998年1月18日 黒船が来た 富沢正幸 29.7%
第4回 1998年1月25日 将軍候補 竹林淳 27.4%
第5回 1998年2月1日 日米和親条約 竹林淳 28.6%
第6回 1998年2月8日 安政の大地震 谷口卓敬 25.4%
第7回 1998年2月15日 公家の花嫁 富沢正幸 26.5%
第8回 1998年2月22日 新婚生活 竹林淳 25.6%
第9回 1998年3月1日 恋の闇路 富沢正幸 27.3%
第10回 1998年3月8日 抗争のはじまり 富沢正幸 23.6%
第11回 1998年3月15日 台風の目 谷口卓敬 24.0%
第12回 1998年3月22日 日米通商条約 竹林淳 25.4%
第13回 1998年3月29日 幕府の権威 竹林淳 21.4%
第14回 1998年4月5日 押しかけ登城 富沢正幸 20.7%
第15回 1998年4月12日 密勅 谷口卓敬 19.6%
第16回 1998年4月19日 大獄のはじまり 富沢正幸 21.7%
第17回 1998年4月26日 安政の大獄 竹林淳 22.4%
第18回 1998年5月3日 桜田門外の変 富沢正幸 20.6%
第19回 1998年5月10日 父の死 谷口卓敬 21.1%
第20回 1998年5月17日 慶喜変身 富沢正幸 19.8%
第21回 1998年5月24日 兄と弟 竹林淳 21.3%
第22回 1998年5月31日 母と子 吉田雅夫 20.9%
第23回 1998年6月7日 和宮下向 富沢正幸 20.2%
第24回 1998年6月14日 久光上洛 竹林淳 18.7%
第25回 1998年6月21日 将軍後見職 吉田雅夫 22.8%
第26回 1998年6月28日 生麦事件 富沢正幸 20.0%
第27回 1998年7月5日 幕政改革 太田光俊 19.8%
第28回 1998年7月19日 上洛への道 富沢正幸 16.8%
第29回 1998年7月26日 将軍名代 吉田雅夫 18.2%
第30回 1998年8月2日 奇策 富沢正幸 18.5%
第31回 1998年8月9日 孝明天皇の立場 竹林淳 17.6%
第32回 1998年8月16日 慶喜の悪酔い 太田光俊 18.6%
第33回 1998年8月23日 池田屋騒動 富沢正幸 16.9%
第34回 1998年8月30日 御所突入 富沢正幸 19.0%
第35回 1998年9月6日 母の苦悩 富沢正幸 19.9%
第36回 1998年9月13日 仇討ち 吉田雅夫 19.5%
第37回 1998年9月20日 慶喜の頭痛 訓覇圭 17.1%
第38回 1998年9月27日 条約勅許 富沢正幸 18.3%
第39回 1998年10月4日 将軍急死 谷口卓敬 17.7%
第40回 1998年10月11日 徳川家相続 富沢正幸 19.6%
第41回 1998年10月18日 将軍慶喜 富沢正幸 16.9%
第42回 1998年10月25日 孝明天皇の死 高橋棟 20.2%
第43回 1998年11月1日 議題草案 富沢正幸 18.3%
第44回 1998年11月8日 倒幕 富沢正幸 18.0%
第45回 1998年11月15日 大政奉還 篠原圭 19.7%
第46回 1998年11月22日 小御所会議 富沢正幸 17.0%
第47回 1998年11月29日 朝敵 富沢正幸 17.4%
第48回 1998年12月6日 恭順謹慎 富沢正幸 19.0%
最終回 1998年12月13日 無血開城 富沢正幸 20.9%


☆ 関連項目
水戸市
静岡市(=駿府)
東京(=江戸)


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E
posted by ワン at 00:00 | 1998年 「徳川慶喜」
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