2007年04月11日

「利家とまつ」

☆利家とまつ〜加賀百万石物語〜【NHK大河ドラマ】

利家とまつ〜加賀百万石物語〜(としいえとまつ〜かがひゃくまんごくものがたり〜)は、NHKで2002年1月6日〜12月15日(6月30日は日韓サッカーWC決勝戦のため休止)にかけて放送された大河ドラマ。


☆作品内容と反響

尾張出身の武将で、織田信長・豊臣秀吉に仕えて加賀藩主前田家の祖となった前田利家と、賢婦人として知られる正室のまつ(芳春院)を中心に戦国群像を描いたドラマで、織豊時代を中心に戦国時代が描かれたのは1996年の『秀吉』以来。主演の唐沢寿明は1989年放送の『春日局』以来の出演、まつ役の松嶋菜々子は大河ドラマ初出演。脚本の竹山洋は『秀吉』以来。

民放のトレンディドラマで活躍するような若手俳優を多く起用し、特に婚約を発表した反町隆史と松嶋菜々子の共演が話題を集め、高視聴率を記録した。しかし視聴率を意識しすぎ、まつを演じる松嶋菜々子を婚姻前という早い段階から無理矢理登場させたり(まつが結婚したのは数え12歳。松嶋は今で言えば10〜11歳の役を演じていたことになる)、史実を無視して歴史の名場面にまつを過度に絡ませたりする一方、重厚な人間模様が描かれていないなど、古くからの大河ドラマファンからの批判は大きく、この後の大河の質の低下を象徴する作品とも指摘される。また、制作統括者が浅野家関係者であり、劇中で浅野長政がクローズアップされ過ぎているとの批判的意見もあった。

北陸の一向一揆に対する、釜茹、引き裂きといった凄絶な弾圧で知られる利家を、劇中では一向宗徒を庇護した人物として設定するなど、(大河ドラマの主人公が美化されて描かれることは常であるとはいえ)史実を大きく歪曲させた演出が多く、歴史ファンには不評である。ただフィクションのドラマとして割り切って楽しむのであれば、美しい友情や悲しい運命を生き抜く男達などを描く感動の場面は多く、評価は真っ二つである。

そんな中、織田信長を演じた反町隆史の演技は評価が高く、はまり役との声は多い。唐沢寿明曰く「歴代最高の信長」、竹山洋も「優しさが加わった今までにない信長像が出来ました。」などと賛美の言葉を贈っている。一方で、「台詞が聞き取りにくい」「雰囲気だけ」との批判的意見もあった。信長がしばしば口にした「で、あるか」(短気な信長が「そうであるのか」を省略したという設定)との台詞は流行語にもなった。

前田家ゆかりの石川県金沢市では、最終回には80%を越える驚異的視聴率を誇っていた。また、オープニングテーマには金沢市に本拠を置くオーケストラ・アンサンブル金沢が起用された。なお、過去2回時代劇専門チャンネルにて再放送された。


☆スタッフ

原作・脚本 - 竹山洋
音楽 - 渡辺俊幸
テーマ音楽演奏 -
NHK交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢
テーマ音楽指揮 - 岩城宏之
時代考証 - 三鬼清一郎
語り - 阿部渉アナウンサー
演出 - 佐藤峰世、鈴木圭、伊勢田雅也、小林武、本木一博、井上剛、田村文孝、梶原登城、土屋勝裕
制作統括 - 浅野加寿子
撮影協力 - 石川県、岩手県江刺市(現・奥州市)、岩手県遠野市、山梨県小淵沢町、愛知県名古屋市、茨城県伊奈町(現・つくばみらい市)、茨城県霞ヶ浦町(現・かすみがうら市)


☆配役

前田家関係

前田利家 - 唐沢寿明 ※唐沢は2006年の『功名が辻』でも同じ役を演じる(第39回のみ、功名が辻#エピソード参照)。
まつ - 山口美香→松嶋菜々子
前田利長 - 山田一樹→小野賢章→郭智博→伊藤英明
永姫- 水橋貴己
前田利政 - 石坂良磨→野村太一郎→成宮寛貴
籍 - 川野礼絵
猿千代 - 田中麻佐志→阿部修也
幸 - 矢端吏結→青木千奈美→小島莉子→椋木美羽
簫 - 佐野日名子→吉谷彩子→藤後夏子→上原さくら
麻阿 - 尼子英和里→季里子→柳沢なな→佐藤藍子
豪 - 梅澤美優→大田ななみ→斉藤千晃→須藤理彩
与免 - 平野萌香→中井さくら→片岡皇杏→秋定里穂
千世 - 井上愛理→河辺千恵子
千代保 - 田畑智子
岩 - 森下涼子
前田利昌 - 菅原文太
たつ - 加賀まりこ
前田利久 - 三浦友和
つね - 名取裕子
前田利玄 - 布川敏和
前田安勝 - 山西惇
佐脇良之 - 竹野内豊
ゆう - 羽田美智子
前田秀継 - 内山昂輝→菅原加織
前田慶次郎 - 當間竣→村上雄太→及川光博
前田長種 - 辰巳琢郎
うめ - 赤木春恵
篠原主計 - 下元史朗
たけの - 大森暁美
奥村家福 - 中条きよし
安 - 松原智恵子
村井長頼 - 的場浩司
志づ - 江口由起
中川光重 - 関口知宏
木村三蔵 - 長沢政義
小塚藤右衛門 - 二反田雅澄
種村三郎四郎 - 高杉航大
四井主馬 - 来須修二
大透圭徐 - 大島宇三郎


豊臣家関係

豊臣秀吉 - 香川照之
おね(北政所) - 酒井法子
三の丸殿 - 石浜加奈恵
おふく - 山ア千惠子
たえ - 八千草薫
松の丸殿 - 三浦理恵子
淀殿 - 小口美澪→神崎詩織→瀬戸朝香
なか (大政所)- 草笛光子
豊臣秀頼 - 猪腰真之介
豊臣秀次 - 池内万作
豊臣鶴松 - 配役不明
豊臣秀長 - 名前のみ
宇喜多秀家 - 芦田昌太郎
石田三成 - 原田龍二
増田長盛 - 北見誠
長束正家 - 藤岡大樹
前田玄以 - きくちとめお
浅野長政 - 加藤雅也
やや - 林真里花
蜂須賀小六 - 岩ゲント
前野勝右衛門 - 正希光
脇坂安治 - 笠兼三
平野長泰 - 高橋秀綱
片桐且元 - 吉見一豊
加藤清正 - 松田敏幸
福島正則 - 伊藤裕正
加藤嘉明 - 浪花勇二
糟屋武則 - 大地草太
木村一 - 横田エイジ
千利休 - 古谷一行
山上宗二 - 櫻木健一
孝蔵主 - 涼風真世
施薬院全宗 - 中村裕
金春新九郎 - 野村祐丞


佐々家関係

佐々成政 - 山口祐一郎
はる - 天海祐希
ふく - 池内淳子
松千代丸 - 野村虎之介→立原勇武→渋谷謙人
なつ - 若山詩音→吉田桃花
てる - 林エリカ→川口真理江
不和兼光 - 伊山伸洋
佐々平左衛門 - 堀正彦
佐々政次 - 鳥木元博
佐々清蔵 - 石川貴博
井口太郎左衛門 - 丹波哲郎
桜木甚助 - 迫英雄


織田家関係

織田信長 - 反町隆史
吉乃 - 森口瑤子
濃姫 - 石堂夏央
土田御前 - 高林由紀子
お市の方 - 田中美里
織田信行 - 大森貴人
織田信忠 - 日野誠二
三法師 - 大隈祐輝
柴田勝家 - 松平健
えい - 衣通真由美
丹羽長秀 - 梅沢富美男
明智光秀 - 萩原健一
佐久間信盛 - 田中健
佐久間盛政 - 鈴木祐二
池田恒興 - 渡辺裕之
林通勝 - 山本晋也
村井貞勝 - 苅谷俊介
滝川一益 - 松井範雄
細川藤孝 - 千葉将也
細川忠興 - 黄川田将也
細川ガラシャ - 中西夏奈子
森可成 - 本田清澄
森蘭丸 - ウエンツ瑛士
川尻秀隆 - 小川敏明
不破光治 - 五木ひろし
和田惟政 - 西村文男
蒲生氏郷 - 高柳勇太→宇崎慧
金森長近 - 塩山義高
原長頼 - 小林久和
荒木村重 - 佐和タカシ
高山右近 - 沢村一樹
筒井順慶 - 井上真鳳
毛利新助 - 川崎一馬
服部一忠 - 清水秀則
今井宗久 - 林隆三
津田宗及 - 浅沼晋平
拾阿弥 - 出光秀一郎
毛受勝介 - 永島浩二


徳川家関係

徳川家康 - 高嶋政宏
築山殿 - つちだりか
徳川信康 - 関根豊和
石川数正 - 能裕二
本多正信 - 中根徹
本多忠勝 - 近童弐吉
穴山梅雪 - 重水直人


その他

足利義昭 - モロ師岡
今川義元 - 佐々木睦
浅井長政 - 葛山信吾
遠藤直経 - 温水洋一
初 - 阿井莉沙
江 - 垣内彩未
上杉景勝 - 里見浩太朗
直江兼続 - 鈴木綜馬
伊達政宗 - 遠藤雅
守屋守柏斎 - 山田百貴
毛利輝元 - 大森啓祠朗
真田昌幸 - 影山英俊
稲葉又右衛門 - 新実
大沢次郎左衛門 - 荒勢
足立六兵衛 - 大八木淳史
大道寺政繁 - 島英司
氷見助右衛門 - 村上ショージ
くじら屋権太 - 徳井優
さい - 樺木資子
とめ - 増永裕子
みち - 神崎彩


☆放送

放送日程

第1回と最終回は1時間拡大版である。
6月30日は日韓サッカーWC決勝戦のため休止。
第22回の放送は8:30〜9:15。

放送回 放送日 題 演出 視聴率
第1回 1月6日 婚約 佐藤峰世 26.1%
第2回 1月13日 笄斬り 佐藤峰世 25.1%
第3回 1月20日 出仕停止 佐藤峰世 27.6%
第4回 1月27日 桶狭間の奇跡 佐藤峰世 27.5%
第5回 2月3日 まつの大ぼら 鈴木圭 24.8%
第6回 2月10日 祝言 鈴木圭 22.8%
第7回 2月17日 出世合戦開始! 伊勢田雅也 23.3%
第8回 2月24日 猿は天才だぁ!? 鈴木圭 25.7%
第9回 3月3日 明智病 佐藤峰世 24.3%
第10回 3月10日 妻への小袖 佐藤峰世 24.6%
第11回 3月17日 対決!兄と弟 伊勢田雅也 26.4%
第12回 3月24日 目指せ!百万石 伊勢田雅也 23.2%
第13回 3月31日 まつの城 本木一博 21.1%
第14回 4月7日 比叡山の赤ん坊 本木一博 20.5%
第15回 4月14日 良之、三方ヶ原に死す 佐藤峰世 21.7%
第16回 4月21日 おねの子、豪姫 伊勢田雅也 26.7%
第17回 4月28日 利家、大名出世 本木一博 20.0%
第18回 5月5日 越前府中入城 佐藤峰世 21.1%
第19回 5月12日 秘密同盟 佐藤峰世 21.8%
第20回 5月19日 幸の婿どの 伊勢田雅也 21.4%
第21回 5月26日 利勝の初陣 伊勢田雅也 23.1%
第22回 6月2日 女将軍 本木一博 23.2%
第23回 6月9日 豪姫の母 本木一博 13.3%
第24回 6月16日 赤い星 井上剛 15.9%
第25回 6月23日 光秀の悲劇 佐藤峰世 24.0%
第26回 7月7日 本能寺の変 佐藤峰世 23.9%
第27回 7月14日 夫婦の決心 田村文孝 24.2%
第28回 7月21日 清須犬猿合戦 田村文孝 20.7%
第29回 7月28日 人質 麻阿姫 伊勢田雅也 20.3%
第30回 8月4日 男泣き!柴田勝家 本木一博 19.7%
第31回 8月11日 賤ヶ岳の夫婦 本木一博 20.3%
第32回 8月18日 炎上、勝家と市 佐藤峰世 20.4%
第33回 8月25日 金沢入城 田村文孝 20.2%
第34回 9月1日 さよならの黒百合 伊勢田雅也 20.2%
第35回 9月8日 末森城の決戦 本木一博 20.4%
第36回 9月15日 さらさら越え 梶原登城 18.8%
第37回 9月22日 真実(まこと)の男とは 佐藤峰世 20.2%
第38回 9月29日 花衣 田村文孝 19.4%
第39回 10月6日 成政切腹 伊勢田雅也 20.1%
第40回 10月13日 鬼の淀どの 本木一博 19.8%
第41回 10月20日 小田原攻め 佐藤峰世 23.4%
第42回 10月27日 利休切腹 伊勢田雅也 18.9%
第43回 11月3日 大政所の遺言 井上剛 20.2%
第44回 11月10日 猿千代誕生 田村文孝 20.4%
第45回 11月17日 利家 出仕拒否 佐藤峰世 22.9%
第46回 11月24日 父子の名乗り 本木一博 22.1%
第47回 12月1日 秀吉死す 土屋勝裕 22.6%
第48回 12月8日 家康暗殺 伊勢田雅也 22.8%
最終回 12月15日 永遠の愛 佐藤峰世 25.0%

平均視聴率:22.1%


☆総集編

12月29日
前編 出世合戦 7:20〜 8:45
後編 永遠の愛 9:00〜10:25


☆前田慶次郎について

『利家とまつ』には、人気コミック『花の慶次 ―雲のかなたに―』の主人公である前田慶次郎が登場するが、『花の慶次』とも、その原作の『一夢庵風流記』とも異なり、慶次郎が利家の家臣として描かれている。この為、コミックの見せ場であった慶次郎が秀吉の前でプライドを守り通すために傾いて(かぶいて)みせるエピソードが、慶次郎を秀吉が引き抜いて家臣にしようとするのを、利家への忠義を貫いて断るエピソードとして取り入れられた。『一夢庵風流記』や『花の慶次』では、慶次郎はまつの浮気の相手になり、その後に前田家を出奔しており、日本中を放浪しながら気に入った武将に助力するという描かれ方をしているので、利家への忠義という意味では正反対の解釈がなされた事になる。ちなみに史実においてこのエピソードの元となった出来事は、実は前田慶次郎が上杉景勝に仕えるようになったきっかけとなる逸話である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E
posted by ワン at 00:00 | 2002年 「利家とまつ」
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