2007年03月27日

「春日局」

春日局 【NHK大河ドラマ】

春日局(かすがのつぼね)は、1989年1月1日〜12月17日にNHKで放映された第27作目の大河ドラマ。全50回。原作・脚本は橋田壽賀子、主演は大原麗子。ちなみに今作品は1967年の『三姉妹』以来22年ぶりの元日スタートだった。


☆作品内容と特徴

明智家臣の娘という立場で戦国の乱世を生き抜き、その器量を徳川家康に見込まれて大奥の取り仕切りと後の三代将軍徳川家光の乳母を任された女性・春日局(おふく)の生涯を描く。それまで「強い女」「烈女」のイメージが強かった春日局を、平和な世を希求し、献身的に家光の母代わりになろうと生きた女性という新解釈のもと描く。主演の大原麗子は5回目の大河ドラマ出演となる。脚本はNHK連続テレビ小説『おしん』(83年)などを手がけた橋田壽賀子で、1981年の『おんな太閤記』、近現代史大河である1986年の『いのち』に続いて三度目となり、女性主人公の大河ドラマも『いのち』以来となる。本作は後半が江戸時代初期にさしかかるものの、80年代後半の大河ドラマは『独眼竜政宗』(87年)、『武田信玄』と戦国ものが三年続くこととなった。

脚本家の橋田壽賀子によれば、橋田は民放局で家光側室で将軍家綱生母となるお楽の方について調べ、それをきっかけに春日局について関心をもっていたという[1]。おふくと対比する形でお江与(崇源院)をもう一人の主人公のように位置づけており、これまで姉・淀殿と妹・崇源院の影に隠れがちだった常高院(お初)にも光が当てられた。

一方で、橋田は春日局や家光を始めとする登場人物を理想化し、(あくまで橋田の価値基準で)スキャンダラスな事実は描かれなかった。おふくと夫稲葉正成の破局を円満離婚ということにしたり、若き日の家光の男色(同性愛)趣味には全く触れず、それに関連して本来おふくや家光を語る上で欠かせないはずのお万の方(永光院)などが登場せずじまいという不可解な展開もあった。また、人の死の直接的描写は極端に忌避された。何より、近代以前高貴な女性は自分の子供に自ら授乳し子育てをする事は絶対に有り得ず、母親もそれを不幸だと感じる発想自体がないという、基本的認識を欠いていた。

時代考証の面でも、大坂夏の陣までは比較的忠実と思われたが、それ以降は衣装、髪型が急に幕末仕様になるなど、疑問点もある(これを境に時代考証担当者が交代した、という説もある。また春日局役の大原が地毛で髪を結いたいと希望したことから全ての登場人物の装束・髪型が無理矢理それに合わせさせられた、とも)。

平均視聴率は大河ドラマの歴代3位となる32.4%を記録するほど好調で、特に女性層からの支持が多かった。本作では、おふくの出自が明智家臣の娘であることから、本能寺の変と山崎の戦いでは明智側の視点に立って描かれ、また夫稲葉正成が小早川家家臣であることから、関ヶ原の戦いは小早川側の視点に立って取り上げ、これらの事件が他の作品とは全く違った視点で描かれた。頻繁に映像化されている事件であっても視点を変えることで新鮮な描き方ができることを示した好例であると評される。

橋田壽賀子の一連の作品と同様に、本作も坂田晃一の叙情的かつ感傷的な曲調によって作品の質を引き上げていると評される。


☆スタッフ

原作・脚本:橋田壽賀子
音楽:坂田晃一
語り:奈良岡朋子

☆配役

おふく→春日局 - 安間千紘→尾羽智加子→大原麗子
お安 - 佐久間良子
稲葉正成 - 黒樹洋→山下真司
徳川家康 - 丹波哲郎
お江与 - 坂上香織→長山藍子
徳川秀忠 - 中村雅俊
竹千代→徳川家光 - 比嘉タケル→井出麻衣人→伊藤淳史→舘坂優→大沢健→江口洋介
お楽 - 若村麻由美
鷹司孝子 - 中田喜子
千姫 - 千野温子→荒船麻子→小島聖→野村真美
国千代→徳川忠長 - 岩下謙人→橋本光成→雨笠利幸→斉藤隆治
堤大二郎が演じる予定だったが、「軽井沢シンドローム」撮影中の事故による負傷のため辞退。
徳川和子 - 亀井亜由里→片山美穂→内野真理子→はかま梨沙
阿茶局 - 和田幾子
お勝 - 東てる美
お万の方 - 佐藤真浪
幸松丸→保科正之 - 佐々木一成→藤井司
珠姫 - 山辺江梨
勝姫 - 真嶋彰子→吉川涼子
初姫 - 歌代未奈
徳川義直 - 内大輔
徳川頼宣 - 本田太郎
おくに - 赤座美代子
千熊→稲葉正勝 - 高橋壱岐→伊崎充則→磯崎洋介→唐沢寿明
高丸→稲葉正利 - 池田貴尉→福原学→中野慎→丹羽貞仁
稲葉一鉄 - 大坂志郎
稲葉重通 - 織本順吉
稲葉貞通 - 川津祐介
七之丞→稲葉正定 - 鳥居紀彦→杉山和幸→山浦広幸→小日向範威→中村獅童→奈佐健臣
君丸→稲葉正次 - 井手大輔→布勢優一郎→中村彰良→高津英樹→青島健介
和姫→和子 - 亀井亜由里→片山美穂→内野真理子→はかま梨沙(現・袴りさ)
稲葉通重 - 有賀大志
稲葉正則 - 真田和幸
土井利勝 - 中条きよし
土井利隆 - 阿部秀一
本多正信 - 早崎文司
本多正純 - 前田吟
本多忠勝 - 平泉成
松平信綱 - 関根信行→新井信彦→三波伸一
松平正綱 - 大林丈史
大久保忠隣 - 石田太郎
酒井忠勝 - 睦五朗
酒井忠世 - 宗近晴見
酒井忠次 - 加藤治
酒井忠朝 - 澤伸好
堀田正盛 - 内田崇吉→矢野武
堀田正吉 - 鷲生功
榊原康政 - 中村方隆
三浦正次 - 山崎有右
青山忠俊 - 野村信次
阿部忠秋 - 谷門進士
阿部重次 - 川崎啓一
太田資宗 - 渡辺和重
井伊直政 - 渡辺輝尚
豊臣秀吉 - 藤岡琢也
寧々 - 香川京子
茶々 - 喜多嶋舞→大空真弓
松の丸 - 吉野佳子
豊臣鶴松 - 長谷川宙
豊臣秀頼 - 小磯勝弥→渡辺徹
豊臣秀長 - 益富信孝
小早川秀秋 - 香川照之(今作品が本格デビュー作)
石田三成 - 伊武雅刀
大野治長 - 大和田獏
大蔵卿局 - 馬渕晴子
片桐且元 - 津嘉山正種
真田幸村 - 高橋悦史
後藤又兵衛 - 橋本功
木村重成 - 竹村健
塙団右衛門 - 後藤修
織田信長 - 藤岡弘
お市の方 - 高林由起子
織田信忠 - 草見潤平
織田信雄 - 菅谷仁志
岡本大八 - 津村鷹志
斎藤利三 - 江守徹
斎藤利康 - 杉本哲太
斎藤利宗 - 高橋良明→森田順平
斎藤三存 - 大城誠晃→阿久津健太郎→阪本良介
明智光秀 - 五木ひろし
明智秀満 - 磯部勉(明智は次乱サラバイ)
森蘭丸 - 内池学
中川清秀 - 内藤安彦
池田恒興 - 前川哲夫
池田輝政 - 秋間登
有馬晴信 - 佐藤英夫
伊達政宗 - 金田龍之介
京極高次 - 長谷川明男
お初 - 宮沢りえ→松原智恵子
加藤清正 - 中康治
加藤忠広 - 深水三章
鳥居元忠 - 滝田裕介
鳥居忠房 - 安達義也
浅野幸長 - 河原さぶ
福島正則 - 矢島健一
増田長盛 - 樋浦勉
高山右近 - 三浦賢二
水野忠重 - 小池雄介
安藤重信 - 木曽秋一
細川藤孝 - 小金井宣夫
細川忠興 - 信達谷圭
蜂須賀小六 - 久遠利三
蜂須賀家政 - 志賀圭二郎
藤堂高虎 - ト字たかお
朽木稙綱 - 前川克紀
前田利家 - 嶺田則夫
黒田長政 - 中村修
山内一豊 - 相原巨典
茶屋四郎次郎 - 佐々木敏
穴山梅雪 - 今西正男
海北友松 - 吉幾三
里村紹巴 - 戸沢佑介
三条西実条 - 浅尾和憲→橋爪淳
三条西公国 - 佐藤B作
永井熊之助:杉山裕紀→川島陽介
岡部七之助:多賀基史→倉田照三→村松拓夫
七沢作兵衛 - 伊東四朗
東陽坊長盛 - ガッツ石松
信松尼 - 原知佐子
志乃 - 石野真子
ミツ - 岩本多代
お糸 - 夏樹静子
かね - 五大路子
開田孫六 - せんだみつお
村山越中 - 岡本信人
和姫→和子 - 亀井亜由里→片山美穂→内野真理子→はかま梨沙(現・袴りさ)
そで - 森康子
又造 - 辻親八
侍女 - 島崎和歌子、上村典子
兵士 - 三上剛史
その他 - 柴田秀勝

[編集] 脚注
『NHK大河ドラマストーリー春日局』
(日本放送出版協会、1989年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E
posted by ワン at 00:00 | 1989年 「春日局」

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