2007年03月29日

「太平記」

☆太平記 【NHK大河ドラマ】

『太平記』(たいへいき)は、NHKで1991年(平成3年)に放送された第29作目の大河ドラマである。放送期間は1991年1月6日 - 12月8日で、全49回。平均視聴率は26.0%、最高視聴率は34.6%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)。

☆作品内容と反響

鎌倉時代末期から皇室が2つに分裂した南北朝時代の戦乱を、倒幕に貢献し、建武政権から離反し後の室町幕府となる武家政権を築き初代将軍となった足利尊氏を主人公に描いた物語。原作は1950年代末から執筆された、吉川英治晩年の作品である『私本太平記』。吉川作品の大河ドラマ化は、1972年(昭和47年)の『新・平家物語』以来で、3度目となる。主役の真田広之は、1987年(昭和62年)の独眼竜政宗に出演以来で、2度目の出演にして主役抜擢。「政宗」同様、共演の沢口靖子とは今作でも夫婦となる設定である。脚本は、鎌倉幕府滅亡までの前半を池端俊策が、後半を仲倉重郎が担当しており、共に大河ドラマ初執筆。

原作をもとに、足利尊氏の挙兵から鎌倉幕府滅亡から建武の新政、南北朝動乱を経て尊氏の死までを描く。後半は吉川原作には無い足利家の内紛観応の擾乱も描くなど、まったくの創作となっている。NHK大河ドラマでは初めて南北朝動乱を本格的に取り上げた作品であるが、全49回のうち中盤の山場となる鎌倉陥落の第22回までが鎌倉時代、南北朝成立の第38回までが建武新政期となる配分で、南北朝時代が描かれたのは最後半の10数回程度。尊氏死後(1358年〜)の、古典『太平記』が筆を置く細川頼之(未登場)の管領就任時点(1367年)や、将軍義満時代の南北朝合体(1392年)までの南北朝後半は未消化であった。

群馬県太田市には武家屋敷のオープンセットが作られ、足利、新田、楠木館のシーンが撮影された。また、栃木県足利市には鎌倉や京都の町並みを再現したオープンセットが作られ、中盤の山場となる「鎌倉炎上」の撮影にも使用された。

プロデューサのインタビュー記事によると、局内でも時期尚早であるとの意見があったものの、機が熟して取り上げられる時期が来るものでもないだろうとの判断から、本格時代劇として制作されるに至ったとのことである。その後も、この時期に関する大河ドラマは本作以外に存在しない。天皇家が積極的に関与する時代であるがため、南北朝・室町時代のドラマ化は戦後長年タブー視されてきただけでなく、歴史的にも極めて難解な権力闘争が繰り返される時期であるため、視聴者に十分な理解を得るための歴史的背景のドラマ化が困難であることから、そもそもこの時代を映像化した作品自体、戦後は数えるほどしかない(戦前は天皇の忠臣として楠木正成を描いた作品『大楠公』といった作品があり、戦後も昭和30年代に『大楠公』という正成を描いた連続テレビドラマがあった)。ところが蓋を開けてみれば若手・ベテランをたくみに織り交ぜた大胆なキャスティングが功を奏し高視聴率を獲得。脚本も緻密な構成であると評され、本作をNo1に推す大河ドラマファンは今も多い。中でも第22話『鎌倉炎上』は大河ドラマ史上最高傑作とまで言われている。2005年から2006年にかけてファミリー劇場で全話が放送された。

主役の足利尊氏は、青年時代にはアクのない「誰からも好かれる」人物として描かれ、中盤以降はやや屈折も見せた。弟の直義も愚直一筋な人物と描かれる一方、「ばさら」と呼ばれる派手な服装を好んだと言われる佐々木道誉は尊氏の盟友として描かれ、法体ではないが数々の華美な衣装で登場し、北条高時、長崎円喜、高師直といった周囲の人物が強烈な個性で描かれている。明治以来忠臣として称揚され、天才的軍師としてのイメージが浸透したいた楠木正成は、ゲリラ戦を得意とするほがらかな土着武士として描かれた。後醍醐天皇は序盤では鷹揚な君主として描かれ、中盤以降は肖像にも見える髭を生やし、野趣な趣きを見せた。後醍醐天皇には否定的評価も存在し、ドラマでも描かれ方については、朝令暮改で政局を引きずり回したとも評される実像とかけ離れているという批判もなされた。尊氏のライバルとして位置づけられる新田義貞は当初萩原健一が演じたが、病気降板により、根津甚八に交代した。この根津への交代は予期せぬことであったが、新田義貞の描かれた雰囲気が萩原のエキセントリックな雰囲気から根津の落ち着いた演技に変わるということは、新田義貞がおかれた立場の推移からも演出上効果的があるとも評される。

なお、本作が放送される以前は「大塔宮護良親王」を「だいとうのみや・もりながしんのう」と読むことが殆どであったが、本作は当時の最新説に従って「おおとうのみや・もりよししんのう」という読み方を使用した。この影響は非常に大きかったようで、これ以降この読み方が急速に普及していった。今日では後者の読み方が完全に定着しており、前者の読み方は殆ど使われなくなっている。

☆スタッフ

原作・・・吉川英治(『私本太平記』)
脚本・・・池端俊策・仲倉重郎
音楽・・・三枝成彰
演奏・・・Cカンパニー 
テーマ音楽演奏・・・NHK交響楽団 
テーマ音楽指揮・・・大友直人
監修・・・永原慶二・尾崎秀樹
風俗考証・・・鈴木敬三 
建築考証・・・平井聖 
文書考証・・・白井孝昌 
殺陣:林邦史朗
芸能指導:猿若清方 
芸能考証:野村耕介 
衣装考証:小泉清子
乗馬指導・・・日馬伸 
題字・・・大鹿洋江
協力・・・栃木県足利市・群馬県太田市
語り・・・山根基世

☆主な登場人物

足利氏及び北朝方

足利尊氏(主人公)・・・雨笠利幸→真田広之
赤橋登子(尊氏の正室)・・・沢口靖子
足利直義(尊氏の弟)・・・高橋守→高嶋政伸
足利貞氏(尊氏の父)・・・高野八誠→緒形拳
上杉清子(尊氏の母)・・・藤村志保
足利家時(尊氏の祖父)・・・小形竹松
足利直冬(尊氏の庶長男、直義の養子)・・・山崎雄一郎→筒井道隆
足利義詮(尊氏の嫡男)・・稲葉洋介→森田祐介→片岡孝太郎
光王(尊氏の次男〔実は三男〕)・・・枝松拓矢
守邦親王(鎌倉幕府将軍)・・・吉川英資
光厳天皇(持明院統の天皇)・・園田智章→辻輝猛
光明天皇(持明院統の天皇・光厳の弟)・・海野義貞
佐々木道誉(尊氏の盟友)・・陣内孝則
赤松円心(則村)(尊氏支持の武将)・・・渡辺哲
赤松則祐(則村の長男)・・・斎藤拓→斎藤志郎
高師直(尊氏の執事)・・・柄本明
高師泰(師直の兄)・・武内伸一郎→塩見三省
高師氏(師直の祖父)・・・安部徹
高師重(師直の父)・・・辻萬長
高師行(師直の叔父)・・・左右田一平
一色右馬介(柳斎)(尊氏の側近)・・・横山勇→大地康雄
細川顕氏(尊氏の配下)・・・森次晃嗣
桃井直常(直義の配下)・・・高橋悦史
細川和氏(尊氏の配下)・・・森山潤久
細川頼春(尊氏の配下)・・・芹沢名人
細川師氏(尊氏の配下)・・・松本公成
畠山国清(尊氏の配下)・・・久保志郎
大友氏時(尊氏の配下)・・・速見領
土岐頼遠(尊氏の配下)・・・下元史朗
今川範国(尊氏の配下)・・・ドン貫太郎
塩冶高貞(尊氏の配下)・・・峰三太→浅野和之
南重長(尊氏の配下)・・・河原さぶ
上杉重能(尊氏の配下)・・・谷嶋俊
上杉能憲(重能の養子)・・・梶原浩二
少弐頼尚(尊氏支持の武将)・・・加地健太郎
土岐頼兼・・・田辺年秋
阿蘇惟時・・・舟久保信之
勧修寺経顕(光厳の側近)・・・草薙幸二郎


南朝方及び吉野政権

後醍醐天皇(大覚寺統の天皇)・・・片岡孝夫
護良親王(後醍醐の皇子)・・・堤大二郎
宗良親王(後醍醐の皇子)・・・八神徳幸
尊良親王(後醍醐の皇子)・・・新岡義章
恒良親王(後醍醐の皇子)・・・大河原梓
成良親王(後醍醐の皇子)・・・長谷川宙
義良親王(後村上天皇)(後醍醐の皇子)・・・細山田隆人→西垣内佑也→黒樹洋
阿野廉子(後醍醐の側室、後村上・恒良・成良らの母)・・・原田美枝子
楠木正成(河内の豪族、尊氏のライバル)・・・武田鉄矢
楠木正季(正成の弟)・・・赤井英和
楠木久子(正成の正室)・・・藤真利子
楠木正行(正成の長男)・・・北代隼人→加藤盛大→中村繁之
新田義貞(尊氏のライバル)・・・近藤大基→萩原健一
→根津甚八
脇屋義助(義貞の弟)・・・石原良純
新田保子(義貞の正室)・・・あめくみちこ
勾当内侍(新田義貞の恋人)・・・宮崎萬純
北畠親房(後醍醐側近グループのリーダー)・・・近藤正臣
北畠顕家(親房の長男)・・・後藤久美子
千種忠顕(後醍醐の側近)・・・本木雅弘
名和長年(後醍醐の側近)・・・小松方正
日野俊基(後醍醐の側近)・・・榎木孝明
日野資朝(後醍醐の側近)・・・佐藤文裕
結城宗広(後醍醐の側近)・・・中山正幻
四条隆資(後醍醐の側近)・・・井上倫宏
万里小路宣房(後醍醐の側近)・・・新井量大
万里小路藤房(後醍醐の側近)・・・大和田獏
万里小路季房(後醍醐の側近)・・・渕野俊太→滝沢英行
西園寺公宗(親鎌倉幕府派の公家)・・・長谷川初範
吉田定房(後醍醐の側近)・・・垂水悟郎
坊門清忠(後醍醐の側近)・・・藤木孝
二条道平(後醍醐の側近)・・・宮本充
洞院公賢(後醍醐の側近、のち北朝方)・・・高橋豊
文観(僧侶・後醍醐の側近)・・・麿赤兒


☆鎌倉幕府及び北条一族

北条高時(北条一族の長、第14代執権)・・・片岡鶴太郎
赤橋守時(北条一族、第16代執権、尊氏の義兄)・・・勝野洋
金沢貞顕(北条一族、第15代執権)・・・児玉清
金沢貞冬(北条一族)・・・香川耕二
金沢貞将(北条一族)・・・久野真平
大仏貞直(北条一族)・・・山中康司
大仏高直(北条一族)・・・河西健司
北条茂時(北条一族)・・・神谷まさひろ
北条泰家(北条一族、高時の弟)・・・緑川誠
北条仲時(六波羅探題北方)・・・段田安則→刀坂悟
北条時益(六波羅探題南方)・・・世古陽丸
覚海尼(高時の母)・・・沢たまき
長崎円喜(先代の北条家内管領)・・・フランキー堺
長崎高資(円喜の長男、高時の内管領)・・・西岡徳馬
安達泰盛(北条家外戚、のち粛清)・・・加賀邦男


その他

夢窓疎石・・・田武謙三
花夜叉(猿楽一座の座長、実は楠木正成の妹)・・・樋口可南子
藤夜叉(花夜叉一座の一員、尊氏の恋人、直冬の母)・・・宮沢りえ
猿(ましら)の石(花夜叉一座の一員)・・・高山良→柳葉敏郎
乙夜叉(花夜叉一座の一員)・・・中島啓江
服部清次(花夜叉の息子)・・・西岡秀記
北条高時の夫人・・・深浦加奈子
顕子・・・小田茜
二条の君(高師直の愛人)・・・森口瑤子
和田五郎(楠木正成の配下)・・・桜金造
彦部十郎(高師直の配下)・・・田口トモロヲ
土肥佐渡前司・・・大塚周夫
殿の法印・・・大林丈史
吉次・・・豊川悦司
侍女・・・常盤貴子、上村典子
武将・・・大杉漣、長江英和、加藤正之
大男・・・ストロング金剛
小男・・・Mr.オクレ
魚売り・・・サード長嶋
物売り・・・谷津勲
奉公人・・・大林隆介
重臣・・・山崎満
石の家来・・・大阪百万円


☆各話一覧

父と子
芽生え
風雲児
帝、ご謀反
あやうし足利家
楠木登場
悲恋
妖霊星
宿命の子
帝の挙兵
楠木立つ
笠置落城
攻防赤坂城
秋霧
高氏と正成
隠岐配流
決断の時
帝の脱出
人質
足利決起
京都攻略
鎌倉炎上
凱旋
新政
足利尊氏
恩賞の波紋
公家か武家か
開戦前夜
大塔宮逮捕
悲劇の皇子
尊氏叛く
藤夜叉死す
千寿王と不知哉丸
尊氏追討
大逆転
湊川の決戦
正成自刃
一天両帝
顕家散る
義貞の最期
帝崩御
母の遺言
足利家の内紛
下剋上
政変
兄弟の絆
将軍の敗北
果てしなき戦い
尊氏の死

☆総集編

第1部「青春」
第2部「倒幕」
第3部「建武の新政」
第4部「南北朝動乱」

☆ゲーム

NHK大河ドラマ 太平記 ジャンル 戦略シミュレーション
対応機種 PCエンジン[PCE]
開発元 NHKエンタープライズ
発売元 NHKエンタープライズ
人数 1〜2人
メディア Huカード(4MB)
発売日 1992年1月31日
■テンプレート (■ノート)
[編集] PCエンジン版
NHKエンタープライズより1992年1月31日に発売された。機種はPCエンジン。

なお、前年にインテックより同機種で「太平記」が発売されている関係上、「NHK大河ドラマ 太平記」と言うタイトルになっている。

内容はオーソドックスな戦略シミュレーションゲームで、シナリオ1「鎌倉幕府の滅亡」をクリアするとシナリオ2「南北朝の大乱」がプレイ可能になるがシナリオ1でプレイヤーは倒幕軍を、シナリオ2では南朝を操作するため両方のシナリオに連続性は無い。

2人同時プレイモードでは、プレイヤー2がそれぞれ北条軍・北朝を担当する。


☆メガドライブ版

セガより1991年12月13日に発売された。

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関連項目
太平記


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E
posted by ワン at 00:00 | 1991年 「太平記」

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